2021年 下半期 / 第166回 芥川賞
ブラックボックス
自衛隊を辞め、自転車メッセンジャーとして東京を走るサクマ。遠くへ行きたいと思いながら、内側から湧く怒りを抑えられずにいる。見えているようで見えない街を行き来する青年の生活と、その息苦しさを描く。
自衛隊を辞め、自転車メッセンジャーとして東京を走るサクマ。遠くへ行きたいと思いながら、内側から湧く怒りを抑えられずにいる。見えているようで見えない街を行き来する青年の生活と、その息苦しさを描く。
感染症の流行が影を落とすドイツの大学町で暮らす私のもとに、震災で行方不明になったはずの友人が現れる。その訪問をきっかけに、街や人の記憶が幾層にも重なり、忘れられない光景と今が交差する。
記憶を失った少女が流れ着いた島では、ニホン語と女語が話されていた。宇実と名づけられた少女は、島の若者たちと交流し、言葉や歴史を学ぶ。成人を迎える彼らの選択から、国や性別を分ける境界を問う。