探偵✕裁判
孤島ホテルの連続殺人を名探偵が解決するが、真犯人はその推理の誤りを知っていた。別人が犯行を認めて裁判を待つなか、真犯人はその人物の過去を調べる。探偵の推理と現実の法的手続きがぶつかり合うリーガルミステリー。
受賞・掲載版の出典
- メフィスト賞の公式記録(新しいタブ)
- 受賞は2025年下期の公式座談会で確定。公式特集は刊行題を『名探偵裁判』と告知しているが、2026年10月21日時点で刊行済み紙版の公式書誌を確認できない。
孤島ホテルの連続殺人を名探偵が解決するが、真犯人はその推理の誤りを知っていた。別人が犯行を認めて裁判を待つなか、真犯人はその人物の過去を調べる。探偵の推理と現実の法的手続きがぶつかり合うリーガルミステリー。
東京の公園で、元ボクサーが相次いで撲殺される事件が起きる。刑事の相馬と宮藤は、被害者たちと深く関わる名門ボクシングジムの関係者を調べ始める。拳に生きる人々の信念と暴力が絡み合う、連続殺人をめぐるサスペンス。
受賞時の題名「かわりに噓」
心配性の大学生・夏目は、祖母を亡くして居場所を失い、東京のおばの家へ移る。元眼科医院のその家には、開けてはいけない緑の扉があった。噂の絶えないおばとの暮らしや街の人との交流から、扉と過去の謎を探っていく。
受賞時の題名「GEKIRIN」
新宿の探偵・氷川凜のもとに、暴力団に追われる女子高生が逃げ込む。兄の放火の罪を着せられたという彼女を助ける一方、元刑事の赤峰は頭部だけの連続死体遺棄事件を追う。二つの捜査は東京の裏社会の抗争へつながる。
財政危機に直面した徳川吉宗は、伝説の忍者集団・今猿を雇う。人材や資金の扱いに長けた彼らとともに、大奥の経費から年貢や貨幣制度まで改革に挑む。幕臣や好敵手との衝突を経て、江戸幕府の再生を目指す仕事小説。
戦争で傷を負った大学院生のエリメは、故郷で療養する間に一冊の小説を読み始める。実在した宰相が書いたというその本には、いくつもの物語が折り重なっていた。本の奥へ進むほど、歴史に埋もれた国家の秘密が浮かび上がる。
交通事故で死んだ人気者の山田を悼む二年E組。新学期の教室で、突然スピーカーから山田の声が聞こえ始める。体を失い声だけになった彼と、クラスメイトたちの奇妙な日常が続く。笑いのなかに青春の痛みがにじむ物語。
人間の言葉を理解するゴリラのローズは、動物園で夫を射殺される。夫の死を受け入れられない彼女が人間を相手に裁判に挑み、命と正義の境界を問いかける。
受賞時の題名「スイッチ」
大学生の小雪は、スイッチを一か月持ち歩くだけで高額の報酬を得られる実験に参加する。押せば見知らぬ家族の暮らしを壊すが、参加者に得はない。それでも誰かは押すのか。純粋な悪意を探る実験が、思いがけない事件を呼ぶ。
受賞時の題名「無辜の神様」
法律家を目指す清義と美鈴は、二人の過去を知る何者かから嫌がらせを受ける。天才的な同級生・馨の助けで解決へ近づくはずが、予想外の死が起きる。学生たちの模擬裁判と現実の司法が交差し、隠された罪を問い直す。
三人組アイドルの柚莉愛は、メジャーデビューのための売り上げ目標を達成できずにいた。マネージャーの提案で配信動画のドッキリを仕掛けるが、騙されたファンの怒りは彼女へ集中する。SNSで広がる悪意を描くサスペンス。
受賞時の題名「絞首商会の後継人」
大正時代の東京で、秘密結社との関わりが噂される血液学者が刺殺される。遺族が調査を頼んだのは、かつてその家に忍び込んだ元泥棒の蓮野だった。移動した遺体や血に濡れた鞄を手がかりに、容疑者たちの思惑を探る。
受賞時の題名「黒白の花蕾」
深い喪失を抱える大学生の青山霜介は、水墨画の巨匠・篠田湖山と出会い、弟子として迎えられる。湖山の孫娘・千瑛との交流や絵を描く時間を通して、閉ざしていた心を少しずつ開いていく。墨の線がつなぐ再生の物語。
小説投稿サイトで人気を得た青年は、死にたいと思うと自作の世界へ入れることに気づく。自分が書いた筋書きで愛する姫が不幸になると知り、物語を変えようとする。現実と異世界を往復する、創作と愛のミステリー。
受賞時の題名「異形性変異症候群」
若者が一夜にして異形の姿に変わる奇病が広がる日本。美晴は、ひきこもる息子の部屋で巨大な虫のような生き物を見つける。人としての権利を失った息子と向き合う日々から、家族と社会のあり方を問う物語。
大学を中退した白秋にとって、コンビニのアルバイト先は大切な居場所だった。そこへ来た研修生の女子高生・深咲は、店内の不可解な事件に次々と首を突っ込む。二人の推理は、店員たちが口を閉ざす盗難事件へ向かう。
殺されて現世に未練を残す死者の前に、閻魔大王の娘を名乗る少女・沙羅が現れる。生き返る条件は、自分を殺した犯人を当てること。死ぬ直前の記憶と頭脳を頼りに、死者たちが命を賭けた謎解きに挑む連作。
受賞時の題名「リピート・ラブ」
毎年、記憶が両親の事故死直後へ戻ってしまう女性の前に、見知らぬ小説家が現れる。彼は一か月のデートで自分の正体を当てる賭けを提案する。失われた三年間と恋の秘密をたどり、二人の関係を描く物語。
受賞時の題名「NO推理、NO探偵?」
女子高生探偵アイを人気の名探偵にしたいと願う助手のユウは、推理そのものを省こうと考える。奇抜な事件と型破りな二人のやり取りが続くなか、探偵小説の約束事に挑む仕掛けが姿を現す本格ミステリー。
保育園から娘が消えたという連絡を受けた榎本千夏子に、別の電話がかかってくる。仕事や家庭のなかでそれぞれの苦しさを抱える四人の女性。その日常にひそむ思惑が重なり、事件の姿を変えていくサスペンス。
大学生の詠彦は、名探偵が解決した事件を天才数理論理学者の叔母・硯に持ち込む。雪山の洋館での殺人など、一見決着したはずの推理を数理論理学で検証すると、別の景色が現れる。個性的な探偵と検証者の応酬を描く連作。